本当に歌が上手くなるために必要なこと

「歌が上手くなるためにはどうしたらいいか」

 

歌を教える仕事をやっていると、

これはもう永遠のテーマとも言えますね。

 

何をもって上手いと感じるかは人それぞれ違うので、

自分が上手いと思っても他人はそう思わない場合もあるし、

その逆もあります。

 

 

なので今回はあくまで自分視点で、

「自分が上手くなったと感じるために必要なこと」

ということにフォーカスして、

3つのポイントで書いていきたいと思います。

 

 

自分の考える「上手い」が分かっていること

結局のところ「歌が上手くなりたい」という欲求は、

「自分が納得できる歌を歌いたい」

ということなんですよ。

 

「いやいや、人から上手いと思われないと意味ないよ!」

と言う人もいらっしゃるかもしれませんが、

はたしてそうでしょうか?

 

 

自分では全然上手いと思えてなくて、

自分は全く納得していない状態で、

人様から「上手い!」「すごい!」「え~、上手いじゃ~ん」

とか言われても、たぶん納得しないでしょ?

 

しないんですよ、そういう人って。

自己否定が強い状態の時って、

人が何言っても素直に聞かないんですってば。

 

言われたその瞬間だけは嬉しかったり、

「そう言ってもらえるとちょっと安心する」とかはあっても、

結局心から満たされるわけではないんです。

だって肝心の自分が認めてないから。

 

 

ってことは、人が何と言おうが、

自分が認めて納得できてないと結局意味ないわけ。

 

だから、

「自分は何をもって上手いと思うか」がちゃんと分かってないと、

「自分的に上手い」が分からなくて納得できないってことなんです。

 

 

自分はどういう歌に上手いと感じるか

自分が上手いと感じる要素はなんなのか

自分の歌はどうなれば上手いと言えるのか

 

ちゃんと分かってますか?

 

それが自分で分かっていない状態で、

「どうしたら他人が上手いと思ってくれるのか」

ばっかり考えてても、

結局自分が求める「上手い歌」になんかならないんです。

 

 

だから上手くなりたいなら、

「自分の考える上手い」

まずきちんと定めることが必要なんです。

 

できるだけ細かく理解していると、より良いです。

 

そしたら、目標(ゴール)がハッキリするので、

上達のしようがあります。

 

 

上達に関しては、以前ボイトレコラムにも、

上達を邪魔する「まやかしの好き」

という記事を書いたので、よろしければ読んでみてください。

 

 

なぜ上手くなりたいのか

そもそも、なんで上手くなりたいんですかね?

それこそ、「他人から上手いと思ってもらいたいから」ですか?

 

だとすると、上にも書きましたが、

自分自身でゴールがハッキリ定められていないパターンが多いので、

なかなかそこには到達できずに苦労します。

 

でも仮に「他人から上手いと思ってもらいたい」という理由であっても、

自分的に「これをもって上手いとする」ということがハッキリしているのであれば、

技術的な上達は見込めると思います。

 

 

・・ただし!

 

目標が他人の評価に向いている以上、

これまた自分が納得するのは難しいんです。

 

なぜなら、

 

「まだ足りない!」ってなるから。

 

 

それこそ、人が上手いと感じる要素は人によってさまざまです。

ということは、不特定多数の人を納得させようと思うと、

より多くの、より高度な「上手い要素」が必要だということになるわけです。

 

 

人を納得させるためには、

これもできるようにならなきゃ、

あれもできるようにならなきゃ!

 

ってなるから、常に不足感があるんです。

 

 

だから、仮に実際に技術が身についてきて、

「これができるようになったじゃん!」

「前より上手くなったじゃん!」

って人から言われたところで、

 

「いやいや全然、まだ足りない!」

ってなるんです。

 

これも結局「自分が上手くなったと感じる」という点においては、

「感じにくい」ということになってしまいますよね。

 

 

じゃあどういう理由だったらいいのか。

それは、

 

「そうするのが楽しそうだから」

 

です。

 

例えば僕の話をしますと、

僕は中学生の時にビブラートとハモリができるようになりました。

 

その頃から本格的に歌を始めていたというわけではなく、

ただ友達とカラオケに行くのが楽しかったんですよね。

(ちなみに僕が歌を本格的に始めたのは23歳の時です。)

 

で、歌う時にビブラートかけられたら楽しそうだな、

ハモれたら楽しそうだなと純粋に思ってたんです。

 

 

もちろん、「人から上手いと思われたい」という気持ちも

ゼロではなかったと思います。

 

でも、それよりなにより、

 

楽しそう!やってみたい!

それができたらより楽しく歌えそう!

 

という気持ちの方が強かったんですよ。

 

だから色んな人のやり方を研究してみたり、

練習方法を調べたり、試したりしてました。

(今みたいにネットなんてなかった時代に、よくやりましたよねw)

 

そしたらいつの間にかできるようになったんです。

 

結局、他人軸より自分軸、

自分が楽しんでやることが一番すごいってこと。

 

 

まぁ、「他人から認められたい」っていうのもすごい力を発揮することはあるし、

実際にそれで技術をつけていく人も、結果を出す人もいると思います。

 

ただ、「自分が納得してるかどうか」となると話は別ですけどね。

 

 

自分が納得するには「自分軸」が大事なんです。

 

この辺の内容は、ボイトレコラムの

歌が上手くなる一番の方法

実は歌でも大事な「自分軸」の話

という記事でも書いたので、よろしければ読んでみてください。

 

 

プロセスも含めて楽しめること

何かを習得する時って、

結果だけに執着しすぎると困難になるんです。

 

結果だけを考えているのは、

「それができなきゃ楽しくない」と思ってるってことだから。

 

そのまま歌ってても面白くないですよね。

 

 

だから、「できなきゃダメ」ではなく、まず現状を楽しむこと。

現状でも楽しむ気持ちであること。

 

そしたら、それを習得しようとするプロセスも含めて楽しむことができて、

楽しみながらその先にあるものを習得できるから。

 

その方がスムーズです。

 

 

プロセスも楽しむためには、

「自分の良いところ」をちゃんと見ることが有効的です。

 

これに関しては以前、

自分の歌を聴く時は「良いところ探し」を!

という記事に書いたことがあるので、

そちらを読んでみてください。

 

 

でももし、結果に執着しているわけではないはずなのに、

練習していても楽しめなかったり、

なかなか結果が得られないという場合は、

単純にそのやり方が自分に合っていない可能性があります。

 

何か技術を習得する時って、やり方はたくさんあるんです。

自分に合うやり方、楽しめるやり方をすればいいんです。

 

練習方法、勉強方法などを別のやり方でやってみたり、

既に先生について習っている場合は、

先生を変えてみるというのも一つです。

 

 


 

という感じで、結局のところ、

「どういうマインドでいるか」が大事ということが分かりますね。

言っちゃえばこれも「Be-Do-Have」ってことですね。

 

 

そんなの関係なくただただ歌が上手くなる技術を身に付けたい、

そのための方法が知りたいという方は、

ご勝手にどうぞ。

僕に聞かないで。

 

 

いや、もちろん教えることはできますよ。

そのための知識も技術も持ち合わせてます。

一応僕も歌を教えるプロを長年やってきてますから。

 

 

ただ、僕がこれまで長年いろんな人を見て来た上で、

技術や方法論だけに頼るのは「不毛だ」ということに気付いたので、

それだけを教える気はないんです。

 

だって、僕がいくら「上手くなるためには技術的にこれが必要だよ」と言ったところで、

本人が納得してないと&楽しんでないと、

全然やらないし全然できるようにならないんだもん。

 

でも、マインドありきだと、技術も向上しやすいし、

なにより楽しいですよ!

 

 

以前、ポッドキャストの第4回のエピソードでも、

「上手い歌ってなに?」というテーマで話しているので、

そちらもよろしければ聞いて見てください。

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