カラオケでキーを下げるのは負け?

先日のカラオケ大会の記事に続いて、

またちょっと歌に関することを書きますね。

 

 

カラオケ大会で気付いた点がまだあったんですよ。

 

出場者の皆さん、選曲キー設定がバッチリな方が多い!

 

 

ご自身の声質や歌い方に合うような楽曲やキーを

ちゃんと選んでらっしゃるんですよね。

 

これって、歌う上でとても大事なことなんです。

 

 

どんなに上手でも技術があっても、

自分の持っている良さを活かすも殺すも、

選曲やキーによってだいぶ変わってきたりしますから。

 

 

 

でね、そんな「キー」の話なんですが、

生徒さんや歌をやっている人と話していると、

 

「キーを下げると負けた気がする」

 

という声をたまに聞くんです。

 

 

分かります、分かりますよー。

 

僕も、キーを下げるのはなんか悔しかった時期がありました。

 

 

特に歌のお仕事をメインでしていた頃。

 

他の男性ボーカリストが原曲キーで歌えてたりする曲を、

自分はキーを下げて歌うというのがシャクでした。

 

他の人より劣っている気がして。

それこそ、ボーカリストとして負けている気がして。

 

 

 

逆に、自分が原曲キーで歌える曲を、

キーを下げて歌っているボーカリストがいると、

 

「え?この曲下げるのぉ?原キー出ないのぉ?」

 

みたいな、変に勝ち誇ったような気持ちになったり。

 

 

「こちとら努力の賜物で高音が出るようになったんだからオメーも頑張れよ」

 

みたいな傲慢な気持ちになったり。

 

 

 

なんなんでしょうね、この、

「高い声出る人がスゴイ(偉い)」的な風潮。

 

 

 

まぁ、ボイトレの需要で一番多いのは「高音出したい」だったりしますし、

高音ってトレーニングすれば(本人にその気があれば)、

ある程度出るようになりますからね。

 

 

だから、

 

高音が出ない=トレーニングしてない、努力や実力が足りない

 

みたいに感じやすいんでしょうかね。

 

 

 

でもね、結論から言っちゃえば、

そんなのは人それぞれでいいんですよ。

 

歌は、なにも「高い声出せるか競争」ではないのでね。

 

 

高音なんて、出したきゃ出せばいいし、

そうじゃなきゃ出さなくてもいい。

 

原曲キーで歌いたければ歌えばいいし、

そうじゃなきゃキーを変えてもいい。

 

 

「自分がどうしたいか」で決めればいいんです。

 

 

 

もちろん、音域が広い方が歌える曲は増えるし、

自分自身も気持ちいいですからね。

 

高音を出せるようにトレーニングしたり、

音域を広げること自体は面白さもあります。

 

 

だから、そういう理由で音域拡張を目指すとしたら、

そうする理由は「その方が楽しいから」っていうことになります。

 

いわゆる自分軸ですね。

 

 

 

でも、もし

 

「高い声出せることがスゴイ(偉い)」

「出せないのは劣っている」

 

という風潮によって(そんな風潮があるのかどうかも怪しいところですが)

自分の考えが流されてしまって、

「キーを下げるのは負けだ」と感じるているのであれば、

 

それは他人軸であり、

「劣っていると感じたくない」という恐怖心からくるものなので、

楽しくないと思います。

 

 

 

僕個人的には、なんでも楽しい方を推奨しているので、

恐怖心を払拭するために頑張るよりも、

自分が楽しむためにやる方をオススメします!

 

 

 

だから、現状の自分の音域がどうであれ、

高くて歌いにくかったら堂々と下げて歌えばいいんです。

 

出しにくい音域で無理に歌おうとしている方が、

歌っている本人にとっても聞いている人にとっても、

つらいものがありますからね。

 

 

「現状の自分が気持ちよく、楽しく、良い状態で歌える」のが

自分に合ったキーだと思います。

 

その方が自分の歌声が活きるし、

表現もしやすくなります。

 

 

 

ただ、キーを変えることのデメリットもあるっちゃあるんです。

 

ちょっとだけ音楽的な話になりますが、

その3つの理由を書きますね。

 

 

 

1つ目。

 

カラオケの場合、キーを変えると演奏(楽器)の音が不自然になる場合があります。

 

キーを下げすぎると全体の音が重々しくなったり、

キーを上げすぎると軽くシャカシャカした感じになったり。

 

 

楽曲というのは、その音源が作られたキーが、

楽器の鳴り方が一番きれいに聞こえるようにアレンジされているので、

 

それを変えてしまうということは楽器の鳴り方が最適ではない状態になるので、

きれいに聞こえなくなる場合があるんです。

 

 

 

2つ目。

 

キーというのは、そのキーの持つ性質というのがあるんです。

 

キーは、「C」「D♭」「D」「E♭」…などのように名前のついている調性というもので、

調性にはそれぞれの聞こえ方の特徴や色のようなものがあるんです。

 

 

例えば、これは僕の勝手な解釈ですが、

 

「C」なら、純粋、素朴、まっすぐ、基本、白っぽい…のような雰囲気

「D」なら、さわやか、明るい、喜び、青や緑っぽい…のような雰囲気

 

といった感じで。

 

 

だから、もともと「D」のキーの曲を、2つ下げて「C」にすると、

キーの持つ雰囲気が変わってしまうので、

曲調そのもののイメージが変わってしまうということもあるんです。

 

 

その特性に近い調性を選んでキー変更をするという手もあるんですが、

この辺はこだわりだすとだいぶ込み入った話になるのでここでは割愛します(笑)。

 

 

 

3つ目。

 

「キーを変えると音が取りにくくなる」

「聞こえ方が気持ち悪くなる」

 

という方もいらっしゃいます。

 

 

これは、音感が悪いからそうなってしまう…っていうことではなくて、

その人の持っている音感(音の取り方)の特性なんです。

 

それこそ優劣や良し悪しではないので、気にしなくて大丈夫です。

 

 

もしそういう方がキーを変えて歌う場合は、

キーを変えた方の音源を何度も聞いて耳を慣らすといいと思います。

 

 

 

 

以上のような感じで、

 

音楽的な視点で見るとキーを変えることの影響もあるっちゃあるので、

そこが気になる人は原曲キーにこだわってもいいのかもしれません。

 

 

ただ、もともとある曲を「カバーする」というのは、

「新たに自分なりの表現をする」ということなんです。

 

 

例えば、有名なアーティストが名曲をカバーして歌ったりする時も、

そのアーティスト自身に合ったキーやアレンジに変えたりしますよね。

 

 

自分が表現しやすいように、

自分が一番活かされるように、

 

「楽曲の方を自分に合わせる」という意味で

キーを変えるのはむしろ素晴らしいことだと僕は思ってます。

 

 

「負けたと感じるから変えたくない」というのは、

他人と比較して現状の自分を認めない(否定している)ということになります。

 

 

あくまでも軸を自分に持っていれば、

「負け」なんて感じなくなりますよ!

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