「大学生編」に続き、大学時代の就職活動事情です。
僕の時代の就活は割と早目で、3年生の秋ごろにはみんな動き始めていました。
自己分析したり、資料請求したり、説明会やセミナーに参加したり。
ちなみに僕が就活をしていた年はいわゆる「就職氷河期」と言われていた時期で、
今の2015年から見ても大卒求人倍率や内定率が今までで一番最低だった年だそうです。
それもあって、大学内や世間は「しっかり就活しないとマジやべーぞ!」という空気になってました。
僕は正直、就職と言われてもいまいちピンと来なかったんですよね。
それでも、学校を進学するように、自然な流れとして就職の道を選びました。
ただ、「何がやりたいか」と考えても、これがやりたいっていうのが分からなくて。
就活用の自己分析の本を何冊か買って来てやってみても、自分が仕事としてやりたいことがいまいち分からない状態でした。
単純に好きなこと、やりたいこと言ったら「音楽」であることに違いはないんですよ。
幼少期からそればっかりやってきたし、好きなことと言えばそのくらいだったし。
ただ、それを「仕事にする」と考えた場合、どうしたらいいか分からなかったんですよね。
ピアノをずっとやってたとはいえ、バンドを始めてからはピアノ一途ではなくなったので、「ピアニスト」というのもなんか違うし。
ベースをずっと弾いて来たとはいえ、「このバンドでメジャーデビューしたい!」と思ってバンド組んでたわけでも活動してたわけでもないし、
かといって一人でベーシストとしてプロ(例えばスタジオミュージシャンとか)になるというのもしっくり来なかったし。
曲作りは好きだったけど、それをメインの仕事にするのは違う気がしたし。
音楽はとにかくたくさん聴いてたけど、それを仕事につなげるってよく分からなかったし・・・っていう。
だから就活を始めた時は、とりあえず一般企業に就職する方向で、音楽は仕事としてはほとんど考えてなかったです。
というより、考えないようにしてました。答えが出ないので。
自己分析をしていく中で、何か人にアドバイスをしたり、相談に乗ったり、自分の知識を役立たせるような業務が向いてそうだったので、
何かしらカウンセリングやコンサルティングに近いことが出来るような仕事がいいかなと思ってました。
学生の頃はアルバイトで家庭教師や塾講師などをやっていたこともあって、学習塾等の教育関係、留学斡旋業や英会話スクールなどの英語関係の企業を中心に探してました。
そんな中、友人に、
「今までずっと好きでやって来た音楽を捨てちゃっていいの?」
と言われて、そこでハッと気付いたんですよね。
就職するにしても、仕事の中で音楽に関わることは出来るんだよなと。
それから、受ける企業をとにかく音楽関係に絞ったんですね。
楽器販売、CD販売、楽器やCDの卸し、レコード会社、音楽系出版、ラジオ局、番組制作会社、芸能プロダクション等、とにかくたくさん受けました。
過去最低の就職氷河期だったにも関わらず、ありがたいことに選考は順調に進むことが出来て、
数社から内定いただいて最終的には一番最初に内定をくださった楽器会社に就職を決めました。
これまで本当に色々な楽器をやってきたから、その知識も生かせるだろうし、楽器を弾くことが好きだから一番いいかなと思って。
大学4年生の5月には内定が出たので、卒業までのほぼ1年間は自由に過ごしてました。
そんな大学4年生の時に卒論を書いたのですが、その時のテーマは「テレビCMにおける音楽効果の分析」でした。
ゼミがマーケティング関係で主に消費者心理を勉強していたので、それと音楽を合体させて、音楽が広告にもたらす心理的な効果を研究しました。
音楽的にコードやテンポやメロディーなどの分析をしつつ、テレビ広告を打つ時に消費者に持たせたいイメージを作るには、
どういう音楽を使うといいのかというのを結論付けるような感じです。
もともと曲を分析して、泣ける要素はなんだろう、明るいイメージになるのはなんでだろうとか、
そういうのをコードやメロディーやリズムなどで自分なりに考えるのが好きだったので、それをうまく取り入れました。
勉強の中にも無理やり音楽を組み込むっていうね(笑)。
ちなみにこの頃は洋楽のアイドルやボーイズグループが頑張ってた時期でした。
バックストリートボーイズ、インシンク、ブリトニースピアーズ、クリスティーナアギレラなどなど。
よく流れてたなぁ〜。
卒業してからはめでたく就職したわけですが、それからまた色々ありまして・・。
その頃から僕の「歌」人生が本格的に始まります。
「会社員編」へ続く!