「就職活動編」に続き、実際に就職してからの話です。
就活は順調に進んだんですが、何気に結構苦労しました。
苦労というか、自分としては相当頑張りました。
それまでの人生で一番頭を使ったんじゃないかっていうくらい色々考えたし、がっつり活動してたので。
なぜか、「就職ジャーナル」という雑誌に僕の就活の様子を取材されたくらいですw
そんなこんなで楽器販売の会社に就職したわけです。
最初はしっかり研修期間があって、社会人マナーや接客、販売の基礎や金銭のやり取りなど、
外部のセミナーから内部研修まで、たくさん受けさせていただきました。
その後は実際に店舗に出て販売の仕事をしていきました。
一口に楽器と言っても本当に色んな種類があるので、一つ一つの商品知識を付けて行くのが大変で。。
楽器屋さんには結構マニアックなお客様もいらっしゃるので、
自分より全然詳しい人に対してでもきちんと説明をしなければいけない場面もよくありましたね。
しばらく仕事をしていくうちに、自分の中にドンドン違和感がわいて行くのを実感していきました。
「この仕事、なんか違う」と。
就活ではあんなにたくさん悩んで考えて、最終的には好きなこと(=音楽)を仕事にしたはずなのに、なんかしっくり来ない。
今やってること、好きじゃない。なんかおかしいなと。
まぁ、学生卒業してから初めて社員という形で仕事をしたから、学生気分が抜け切れてないのかなとか、自分も意外と色々甘いんだな〜と思ってました。
一定の時期を乗り越えてある程度仕事に慣れてしまえば、その中でやりがいも見つけられていくだろう、楽しくなるだろうと思ってました。
でも、どんなに仕事を覚えて慣れて行っても、日に日に辛くなっていったんですよね。
一緒に働いていた先輩社員やアルバイトさん達は本当に皆さん良い方たちばかりで、人にはすごく恵まれていたんです。
分からないことも丁寧に教えてくれたし、困ったり迷ってる時は手を差し伸べてくれたし。
会社って人間関係で疲れてしまうパターンって多いかと思いますが、それに関しては全くなく、むしろすごく良くしていただいたし、
みんな仲が良くて大学のサークルのようなノリもありつつ和気あいあいと仕事が出来てました。
今考えればそこは音楽関係の仕事の一番の良さだったんですかね!
皆さん気が若くて気さくで、明るくて楽しい人達ばっかりでした。
実際に僕が仕事で悩んでいた時も、多くの人に相談に乗ってもらったりしました。
今でも本当に感謝しています。
仕事内容がきつかったわけでもないんですよね。
出勤時間が遅めなので通勤ラッシュもなく、行き帰りも座って行けるくらいの状態だったし、残業という残業もほとんどなかったです。
仕事することそのものが嫌だとか、もっと遊びたいとか、学生に戻りたいとか、そういう気持ちも一切ありませんでした。
ただ、就職をした以上長く勤めて行くだろうと想定した時に、自分にとってその会社での将来像が全く分からなかったんですよね。
なんのためにやってるんだろう?
なにやってるんだろう?
なにがしたいんだろう?
みたいな、漠然とした疑問がずっとありました。
就職して半年後には、本格的に悩み始めました。
なにがしたいのか分からないなら、とりあえず仕事をしながらでも空いてる時間を使って、自分が純粋にやりたいと思うことをやってみようって思ったんです。
そんな時に、学生時代の友人から「母校(高校)にゴスペル部が出来たから様子を見に行こうよ」と誘われて見学に行ったんです。
高校生たちが楽しそうに伸び伸び歌う姿を見て、「歌う」って楽しそうだな、自分もやってみたいなって思ったんですよね。
僕自身、大学の頃から少しずつ歌うことが楽しいと感じ始めて、バンドでもリードボーカルを取ったりしてましたが、
自分は「あくまでも楽器を弾くことがメイン」みたいな頭があったのと、自分の歌声が好きじゃないし声も大してちゃんと出なかったので、
自分が「歌う」っていうことを自分自身があんまり考えられていなかったんです。
就職してからは特にバンドもやってなかったし、仕事以外で実際に自分が楽器に触れたり弾いたりすることも少なくなってきていたので、
そのタイミングで「本格的に歌やってみようかな!?」って考えるようになりました。
純粋に「やりたい」と感じることをやってみようと思ったら、それが歌だったんですよね。
それからは、仕事をしながらも「歌う活動をしていこう」と考えました。
そしたら一気に火がついて、歌で成功したいって思い始めたんですね。
一人でやるのもちょっと不安なところもあったので、一緒に活動出来るようなメンバーが欲しいと思い、
何かしらバンドかユニットを組もうと考えてネットでメンバーを探しました。
そのメンバー募集をきっかけに知り合ったのが、後に「VOEM(ヴォエム)」というユニットを組んで活動することになる相方だったんですよね。
その相方と男性二人組のボーカルユニットとして活動することになりました。
僕はもう早く仕事を辞めたいし、やっと見つけた「やりたいこと」が歌だったので、早くその歌で仕事をしたいっていう気持ちでいっぱいでした。
とっととこのユニットでメジャーデビューして、それをメインの仕事にしたい!みたいな、とにかくがむしゃらでした。
だからちょっと焦りもありました。
でも焦ったところで、自分一人でもないし、活動の仕方とかも考えて行かなきゃいけないし、
そんなすぐにメジャーデビューにつながるほど甘いもんじゃないなと思いました。
それで、就職から丸1年で会社を辞めることになりました。
結局のところ、「楽器を売る」ということが自分のやりたかったことではないんだと改めて気付いたんですよね。
楽器は好きですが、あくまで聴いたり演奏したりすることが好きだったんだなと。
販売にあたって接客をするわけですが、楽器の説明やアドバイスをするのがどうもしっくりこなかったんです。
説明するには楽器自体のこと(仕組みや素材等)を知らなきゃいけないわけですが、そこらへんには正直興味が持てなかったのもありました。
演奏すること(プレイ自体)への説明やアドバイスならしっくり来たのかも。
(・・ということで、最終的には結局今の仕事に行きつくわけです!)
何年後もその仕事をしていたいという意識が全くなくなっていたので、いずれどこかのタイミングで方向転換をするなら年齢的にも早い方がいいだろうと思って、思い切りました。
あとは、とにかく当時はたくさん時間が欲しかったんですよね。
曲作りや練習や活動に専念する時間が欲しかったのと、現実的に仕事にしていくことを考えたかったのと、
自分の人生をもっと時間をかけてゆっくり考えたかったので。
仕事をしている時に常に「なにがしたいのか」という思いがずっとあったので、色んな事に挑戦して色々経験してみようと思ったんです。
いったん自分の人生において、自分のことを考えて自分のことをおもいっきり出来る時間が欲しかったんです。
春頃に退職してからは、ユニットの活動をしつつ、さらに自分を磨いていくことを考えました。
ユニットの相方はその頃ずっとボイストレーニングを受けていたので、彼の勧めもあって僕も本格的に歌をやるならボイストレーナーに付かなくては!と思って、
その頃人生で初めて「ボイストレーニング」というものに通い始めました。
オリジナル曲も徐々に作って行きました。
作曲は僕が中心となって二人で色々と案を出しながら、作詞はほぼ相方に任せて。(僕は作詞があまり得意ではない・・w)
ボーカルユニットということで、ハーモニーを聴かせるような色んなボーカルものを研究しながら曲を作りました。
BBmakとかね。
活動をしていく上でこの人たちはとても参考にしました。
だから最初はオリジナル曲も英語の歌詞で作って歌ってたんですよね。
「初ボイトレと音楽活動編」へ続く!