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外国人はみんな歌が上手い?


結構日本人の多くの方は、外国人=みんな歌が上手いと思ってる方は多い気がします。

確かに、洋楽のアーティストの歌を聴いてるとレベルが高いですよね〜。

僕は外国人崇拝者ではないですし、日本人が劣ってるとか、欧米人だから優れてるとか、そういう感覚は一切ないですからね。

そこはあらかじめ言っておきます。


僕はこれまで留学・旅行を含めて、アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランド、スイス、イタリア、フランスに行きました。

全ての国でしっかり現地の音楽を堪能したわけではありませんが、特にアメリカ、カナダ、イギリスでは現地の音楽やミュージシャンに色々と触れてきました。


あくまでも僕が自分の目と耳で触れて来たものの個人的な見解なんですが、当然ながら欧米人だからと言ってみんながみんな歌が上手いわけではありません。

欧米では一般の人達もひとたび歌を歌い出せばこぞって歌が上手いかと言われたら、全然そんなことはないです。

「そうは言っても、そもそものレベルがやっぱり日本の一般人とは違うんでしょ?」

と思うかもしれませんが、そんなことはないです。

そこに関しては正直それほど遜色はないと思ってます。


例えばカラオケバーのようなところではたくさんの人達がカラオケを楽しんでいたりしますが、「上手いなー!」と思う人はそれほどいませんでした。

しいて言えば皆さん声をガッツリ出すのと、てれたりせずにガンガン歌うので、思い切りはすごいし迫力はあるという印象はあります。

あと、現地の教会などに行けば礼拝に参加している人はみんなで讃美歌や聖歌を歌うわけですが、聞こえてくる歌の中にはものすごいピッチが外れてる人もいるわけです。

日本人から見たら(偏見ですがw)、見た目が明らかに歌が上手そう〜に見えるような黒人さんなどでも、ビックリするぐらい音を外しながら歌ってる人もいっぱいいました。

だから、人種が白人だからとか黒人だからとか、欧米人はみんな上手いということはないです。


ただ、一つ日本と明らかに違うと言えるとしたら、


「音楽をやっている人のレベルは高い」


ということです。

一般の人はみんな上手いわけではないと書きましたが、これは「音楽をやっている人」というくくりで言えば話は別です。

これは、プロ・アマ問わず、音楽活動をしている人という意味です。

いわゆるメジャーやプロのミュージシャンだけではなく、例えば路上ミュージシャン、ライブハウスでライブをやっている人、バーやカフェで歌ってる人、オープンマイクに参加している人、教会で演奏している人などです。

こういった人達は明らかにレベルが高いと思います。

いわゆる「上手い」と思える人達ばかりです。ハッキリ言って、みんながみんな上手いです。

欧米では路上、ライブハウス、バー、教会などで演奏するためには何かしらのオーディションのような審査があって、誰かのOKが出ないと演奏させてもらえないというパターンが多いです。

もちろんそのせいもあって一定以上のレベルの人しか出られないというのもあります。

ただ、オープンマイク等に関しては基本的に度胸さえあれば飛び入りで素人でも誰でも参加出来ます。

そんなオープンマイクでさえ、出演者はレベルが高い人が本当に多いです。

(特にニューヨークのオープンマイクはレベルが高すぎてビックリしました…!)


たぶんミュージシャンの、「人様に見せる」というところの意識に違いがあるような気がします。

欧米は日本に比べて、聴く側の求めるものが大きいのではないかと思いました。

聴く側がレベルの高いものを求めているというか、中途半端なものは認めないというか。

もちろん、初心者や下手ながらに頑張っているようなミュージシャンにもある程度温かい目で見てくれます。

でも、盛り上がりはしません。拍手もまばらになります。空気もしらけます。

明らかに「あ、認められてないな」というのがお客さんの反応で分かります。

厳しいところではブーイングが起こる場合もあるでしょう。

でも、良い演奏、良い歌にはリアクションがすごいです。

そういう意味ではものすごく正直なんですよね。シビアでもあります。


だから、聴き手に認められないようなレベルのミュージシャンは当然ながら売れるわけもないので、メジャーどころか仕事にもなりませんし、要するにお金になりません。

世の中に出回っている洋楽のレベルが高いのもうなずけます。

で、世の中に出回っている音楽のレベルが高いので、当然ながら聴いている方も「音楽をやるとはこういうものだ」と思いますよね。

そういう環境が音楽をする人たちを育てている部分もあると思います。

それと、そういった理由でミュージシャン側も聴き手としてのそんなシビアな耳を持っているわけなので、音楽をやるということは自分がどの程度のレベルにいなきゃいけないという意識も当然高くなるわけですよね。


日本の場合欧米に比べると、聴き手(CDを買ったりライブを見に行ったりする人)が、ミュージシャンに求めているものは音楽レベルが全てではない部分がありますよね。

容姿、個性、タレント性など。(ヘタウマなんていうのもありますしねw)

もちろん欧米でもそこは求められると思いますが、ただ欧米の場合はそこに最低限の音楽レベルというものが確実に求められていると思います。そこありきというか。

その「最低限求められる音楽レベルの高さ」に明らかに違いがあるように感じます。

(昨今では韓国でも、そういった欧米と同じような風潮があるようにも感じます。)


そんなこんなで、日本人でも洋楽をよく聴く人は音楽レベルがそういう欧米基準に近い感覚になる人が多いのではないかと思います。

「歌が上手くなるには洋楽を聴いた方がいい」と言われている理由はそこにあるのではないでしょうか。

歌が上手くなりたいなら絶対洋楽聴け!とは言い切れませんし、逆に洋楽聴いてれば歌が上手くなるとも言い切れません。

ただ、上記のように世界ではマーケット(需要側)として求められている音楽レベルが違えば、当然ミュージシャン(供給側)のレベルも違うわけなので、そういう高い音楽性に触れていた方が自身の音楽性が高くなるということはあると思いますよ。


2013/1/12

ワイドボイス
ボイストレーナー 吉田研吾


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