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ボイトレの活かし方 〜応用する〜


ボイストレーニングを活かしていく手順の3段階目(最終回)、「応用する」について書きます。


「見つける」、「慣れる」と進んで行くと、自分が目指す部分の基盤がだいぶ固まっていきます。

ただ、それをすぐに実践(歌)に活かせると思ってはいけません。

生徒さんからもよく、「歌になると出来なくなっちゃうんです」という声を聞きます。

発声などの練習の段階でである程度出来るようになっても、歌うとなるとまた勝手が変わってきます。

歌にはメロディー、リズム、言葉、表現などなど、色んな要素が加わってきてしまいますので、一つのことだけを重視して練習している時とは感覚が違ってしまうんですね。

なので、まずは歌う時に、練習してきたことだけを意識して歌ってみましょう。

例えば腹式呼吸を歌に活かす場合、多少ピッチやリズムがずれても気にせずに、ひたすら呼吸やお腹の使い方だけを意識して歌ってみるのです。

そうすることで、練習でやってきたことが徐々に歌の中に「応用」出来て行くはずです。


また、例えば「高音を楽に出す」という練習をやってきて、発声では上手く出来てきたとしましょう。

でもいざ歌ってみるとうまくいかない・・。

そこには例えば「言葉(滑舌)」に原因があったりします。

練習では「ア」で練習してきたけど、歌の中の高音部に「ヒ」という言葉が出て来たとします。

これが意外と歌いにくくてすぐ裏返ってしまったりします。

その場合、その高音練習を今度は別の言葉でも応用できるように練習していく必要があります。

まずは、全部の母音(アイウエオ)でもちゃんと出せるか、
子音としては「ア行」以外にも「ハ行」、「サ行」等でも出せるか…
といった感じです。

それで楽な出し方が見つかったら、それをまた歌の中に「応用」していきます。


それと、例えば練習やレッスンの時点でマイクを使わずに素の状態で歌っている時と、カラオケでマイクを使ってスピーカーから聞こえてくる自分の声を聴きながら歌うのとでは、これまた勝手が変わってきます。

ましてや、人前で歌う、スタジオで歌う、ステージなどで大音量の演奏をバックに歌う、ヘッドフォンをしてレコーディングで歌うなどのシーンになると、これまたそれぞれ全然違ってきます。

そうなると、練習段階で出来ていた感覚が通用しなくなる場合もあります。

これもまた「応用」が必要になります。

それぞれの状況ではどういう意識をすれば上手くいくのか、やってきた練習をその状況で改めてやってみます。
要するに、その状況に慣れる必要もあるので、例えばマイクを使った状態で発声練習をやってみたり、マイクを使って歌いながら意識をして練習したりします。

その場合、それぞれの状況や環境によってそれまでのやり方とは少し意識を変えなければいけないところも出てくるかもしれませんが、基盤は同じなので大きい違いはないはずです。


以上のように、練習で出来たことでも、いざ実践で使うとなるとまた別の話になってきますので、いかに練習してきたものを「応用するか」を考えて歌ってみてください!

「実践に勝る修行はない」と言いますが、実践してみて見えてくることってたくさんありますので、ぜひその機会もたくさん持って下さいね!


ワイドボイス
ボイストレーナー 吉田研吾


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